老子:徳経:順化第五十八
順化第五十八
其政悶悶、其民醇醇。其政察察、其民缺缺。
其の政悶悶たれば、其の民は醇醇たり。其の政察察たれば、其の民は欠欠たり。
- ウィキソース「老子河上公章句/德經」参照。
- 悶悶 … 傅奕本では「閔閔」に作る。
- 醇醇 … 傅奕本では「偆偆」、二十二子所収王弼本では「湻湻」、道蔵所収王弼本では「淳淳」に作る。
- 察察 … 傅奕本では「詧詧」に作る。
- 缺缺 … 底本では「」に作るが、道蔵所収王弼本・道蔵所収河上公本等に従い改めた。
禍兮福之所倚、福兮禍之所伏、孰知其極。其無正。正復爲奇、善復爲訞。人之迷、其日固久。
禍は福の倚る所、福は禍の伏す所、孰か其の極を知らん。其れ正無し。正は復た奇と為り、善は復た訞と為る。人の迷えるや、其の日固より久し。
- 訞 … 傅奕本では「」、二十二子所収王弼本では「妖」に作る。 る。
是以聖人方而不割、廉而不劌、直而不肆、光而不曜。
是を以て聖人は方にして割かず、廉にして劌らず、直にして肆ならず、光あるも曜かさず。
- 曜 … 傅奕本・道蔵所収河上公本では「耀」、二十二子所収王弼本では「燿」に作る。