老子:道経:倹武第三十
儉武第三十
以道佐人主者、不以兵強天下。其事好還。師之所處、荊棘生焉。大軍之後、必有凶年。
道を以て人主を佐くる者は、兵を以て天下に強くせず。其の事は還るを好む。師の処る所は、荊棘生じ、大軍の後には、必ず凶年有り。
- ウィキソース「老子河上公章句/上」参照。
- 人主 … 君主。
- 荊棘 … いばら。
善者果而已。不敢以取強。果而勿矜、果而勿伐、果而勿驕、果而不得已、果而勿強。
善くする者は果すのみ。敢えて以て強きを取らず。果して矜ること勿く、果して伐ること勿く、果して驕ること勿し。果して已むを得ず、果して強くすること勿し。
- 果 … 成し遂げる。
物壯則老、是謂不道、不道早已。
物は壮なれば則ち老ゆ、是を不道と謂う。不道は早く已む。
- 壮 … 盛んである。強壮。
- 不道 … 道に背く。道に外れる。