尉繚子 伍制令第十四
軍中之制、五人爲伍、伍相保也。十人爲什、什相保也。五十人爲屬、屬相保也。百人爲閭、閭相保也。
軍中の制、五人を伍と為し、伍、相保つなり。十人を什と為し、什、相保つなり。五十人を属と為し、属、相保つなり。百人を閭と為し、閭、相保つなり。
- ウィキソース「尉繚子 (四庫全書本)/卷3」参照。
伍有干令犯禁者、掲之免於罪。知而弗掲、全伍有誅。什有干令犯禁者、掲之免於罪。知而弗掲、全什有誅。屬有干令犯禁者、掲之免於罪。知而弗掲、全屬有誅。閭有干令犯禁者、掲之免於罪。知而弗掲、全閭有誅。
伍に令を干し禁を犯す者有れば、之を掲ぐれば罪を免る。知りて掲げざれば、全伍、誅有り。什に令を干し禁を犯す者有れば、之を掲ぐれば罪を免る。知りて掲げざれば、全什、誅有り。属に令を干し禁を犯す者有れば、之を掲ぐれば罪を免る。知りて掲げざれば、全属、誅有り。閭に令を干し禁を犯す者有れば、之を掲ぐれば罪を免る。知りて掲げざれば、全閭、誅有り。
吏自什長已上、至左右將、上下皆相保也。有干令犯禁者、掲之免於罪。知而弗掲者、皆與同罪。
吏は什長より已上、左右の将に至るまで、上下皆相保つなり。令を干し禁を犯す者有れば、之を掲ぐれば罪を免る。知りて掲げざる者は、皆与に罪を同じくす。
夫什伍相結、上下相聮、無有不得之姦、無有不掲之罪。
夫れ什伍相結び、上下相聯なりて、得ざるの姦有ること無く、掲げざるの罪有ること無し。
- 不得之姦 … 『直解』では「不得之奸」に作る。
父不得以私其子、兄不得以私其弟。而况國人聚舎同食。烏能以干令相私者哉。
父は以て其の子を私するを得ず、兄は以て其の弟を私するを得ず。而るを况んや国人、舎に聚り食を同じうす。烏んぞ能く以て令を干し相私する者ならんや。
天官第一 | 兵談第二 |
制談第三 | 戦威第四 |
攻権第五 | 守権第六 |
十二陵第七 | 武議第八 |
将理第九 | 原官第十 |
治本第十一 | 戦権第十二 |
重刑令第十三 | 伍制令第十四 |
分塞令第十五 | 束伍令第十六 |
経卒令第十七 | 勒卒令第十八 |
将令第十九 | 踵軍令第二十 |
兵教上第二十一 | 兵教下第二十二 |
兵令上第二十三 | 兵令下第二十四 |