小人閑居して不善を為す
小人 閑居して不善を為す
- 出典:『大学』伝六章(ウィキソース「四書章句集註/大學章句」参照)
- 解釈:小人物は暇で一人でいると、つい悪いことをしがちである。「閑居」は、暇でぶらぶらと過ごすこと。「不善」は、道徳上よくないこと。
- 大学 … 儒教の経典の一つ。一巻。もとは『礼記』の中の一編であるが、宋代に朱子が本文を章句に分けて校訂し、自己の注釈を付して四書の一つとした。孔子の言葉を曾子が祖述したといわれる「経」一章と、経についての曾子の注釈を曾子の門人が記録したといわれる「伝」十章からなる。ウィキペディア【大学 (書物)】参照。
小人閒居爲不善、無所不至。
小人 間居して不善を為し、至らざる所無し。
- 小人 … 教養がなく、人格が低くてつまらない人。
- 間居 … 特にすることもなく、一人でいること。「閑居」と同じ。
- 不善 … 道徳上善くないこと。正しくないこと。悪事。
- 無所不至 … どんなことでもやってしまう。
見君子、而后厭然、揜其不善、而著其善。
君子を見て、而して后に厭然として、其の不善を揜いて、其の善を著す。
- 見君子 … (小人が)君子を見ると。君子に会うと。
- 厭然 … 覆い隠すさま。
- 揜其不善 … 自分の悪事を覆い隠す。「揜」は覆う。「掩」と同義。
- 著其善 … 善いところを見せようとする。
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