牛耳を執る
牛耳を執る
- 出典:『春秋左氏伝』定公八年(ウィキソース「春秋左氏傳/定公」参照)
- 解釈:ある団体や党派の中心となって支配する。牛耳る。春秋戦国時代、諸侯が盟約を結ぶとき、その盟主が牛の耳をとって裂いて出した血をすすって誓ったという故事から。
- 春秋左氏伝 … 歴史書『春秋』の注釈書。三十巻。左丘明の著と伝えられる。十三経の一つ。ウィキペディア【春秋左氏伝】参照。
衞人請執牛耳。成何曰、衞吾温原也。焉得視諸侯。
衛人、牛耳を執らんことを請う。成何曰く、衛は吾が温・原なり。焉くんぞ諸侯に視うるを得んや、と。
- 衛 … 国名。ウィキペディア【衛】参照。
- 衛人請執牛耳 … 衛の人は晋の大夫に、牛の耳を切り落とす役目をやってほしいと申し入れた。当時、牛の耳を切り落とすのは小国の役目で、大国が盟主となって同盟を結んでいた。
- 成何 … 晋の大夫。
- 衛吾温原也 … 衛は、わが温・原の県にも等しい小国である。
- 焉得視諸侯 … どうして(衛を)諸侯なみに主役にすることができようか。「視」は、なぞらえる。
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