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国士無双

こくそう
  • 出典:『史記』淮陰侯列伝(ウィキソース「史記/淮陰侯列傳」参照)
  • 解釈:国中で比べる者がないほどすぐれた人。
  • 史記 … 前漢の司馬遷がまとめた歴史書。二十四史の一つ。事実を年代順に書き並べる編年体と違い、人物の伝記を中心とする紀伝体で編纂されている。本紀十二巻、表十巻、書八巻、世家三十巻、列伝七十巻の全百三十巻。ウィキペディア【史記】参照。
何聞信亡、不及以聞、自追之。人有言上曰、丞相何亡。上大怒、如失左右手。
しんぐるをくや、ぶんするにおよばず、みずかこれう。ひとしょうりていわく、丞相じょうしょうぐ、と。しょうおおいにいかり、ゆううしないしがごとし。
  • 何 … 前漢の高祖の功臣、蕭何。
  • 信 … 高祖の功臣、韓信。
  • 以聞 … 天子に申しあげる。
  • 上 … 漢王、劉邦。
居一二日、何來謁上。上且怒且喜、罵何曰、若亡、何也。何曰、臣不敢亡也。臣追亡者。上曰、若所追者誰。何曰、韓信也。
ることいちにちたりてしょうえつす。しょういかよろこび、ののしりていわく、なんじぐるは、なんぞや、と。いわく、しんえてげざるなり。しんぐるものいしなり、と。しょういわく、なんじいしところものたれぞや、と。いわく、韓信かんしんなり、と。
上復罵曰、諸將亡者以十數、公無所追、追信詐也。何曰、諸將易得耳、至如信者、國士無雙。王必欲長王漢中、無所事信。必欲爭天下、非信無所與計事者。
しょうののしりていわく、しょしょうぐるものじゅうもっかぞうるも、こうところし、しんうとはいつわりなり、と。いわく、しょしょうやすきのみ、しんごとものいたりては、こくそうなり。おうかならながかんちゅうおうたらんとほっせば、しんもちうるところし。かならてんあらそわんとほっせば、しんあらざれば、ともことはかところものし。
  • 公 … 貴公。ここでは蕭何を指す。
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論語の名言名句