鹿を逐う
鹿を逐う
- 出典:『史記』淮陰侯列伝
- 解釈:帝位や政権を得ようとして争うこと。「中原に鹿を逐う」とも。
- 史記 … 前漢の司馬遷がまとめた歴史書。二十四史の一つ。事実を年代順に書き並べる編年体と違い、人物の伝記を中心とする紀伝体で編纂されている。本紀12巻、表10巻、書8巻、世家30巻、列伝70巻の全130巻。ウィキペディア【史記】参照。
秦之綱絶而維弛、山東大擾、異姓竝起、英俊烏集。秦失其鹿、天下共逐之。於是高材疾足者先得焉。蹠之狗吠堯、堯非不仁。狗因吠非其主。
秦の綱絶えて維弛むや、山東大いに擾れ、異姓並び起ち、英俊烏集す。秦、其の鹿を失うや、天下共に之を逐う。是に於いて高材疾足の者、先ず焉を得たり。蹠の狗、尭に吠ゆるは、尭の不仁なるに非ず。狗は因より其の主に非ざるものに吠ゆ。
- 綱 … 綱紀。
- 維 … 法網。
- 烏集 … 烏合に同じ。
- 鹿 … ここでは権力を指す。
- 高材 … すぐれた才能を持っている人。
- 蹠 … 大盗賊の盗蹠。
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