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助長

じょちょう
  • 出典:『孟子』公孫丑上(ウィキソース「孟子/公孫丑上」参照)
  • 解釈:余計な助力をして、かえってそれをそこなうこと。宋の人が苗を早く生長させようとし、苗を引っぱって伸ばし、かえって枯らしてしまったという故事から。
  • 孟子 … 七編。戦国時代の思想家、孟子(前372?~前289)の言行や思想を弟子たちがまとめた書。四書の一つ。ウィキペディア【孟子 (書物)】参照。
  • 公孫丑 … 戦国時代、斉の人。孟子の門人。
宋人有閔其苗之不長而揠之者。
宋人そうひとなえちょうぜざるをうれえて、これものり。
  • 宋人 … 宋の国の人。国の下に「人」がつく場合は「じん」とは読まず、「ひと」と読む慣習がある。
  • 閔 … 心配する。
  • 揠 … 引っぱって伸ばす。
芒芒然歸、謂其人曰、
芒芒然ぼうぼうぜんとしてかえり、ひといていわく、
  • 芒芒然 … 疲れてぼんやりするさま。
  • 其人 … その家の人。
  • 謂~曰 … 「~にいいていわく」と読み、「~に向かって言う」と訳す。
今日病矣。予助苗長矣。
今日こんにちつかれたり。われなえたすけてちょうぜしむ、と。
  • 病 … 疲れる。
  • 予 … 「われ」と読む。わたくし。一人称の代名詞。
  • 助苗長 … 苗を助けて生長させる。苗が伸びるよう手助けする。
其子趨而往視之、苗則槁矣。
はしりてきてこれれば、なえすなわれたり。
  • 其子 … 宋人の子。
  • 趨 … 走る。
  • 槁 … 枯れる。
天下之不助苗長者寡矣。
てんなえたすけてちょうぜしめざるものすくなし。
  • 天下 … 世の中の人。
  • 寡 … 少ない。
あ行 か行 さ行
た行 な行 は行
ま行 や行 ら行・わ
論語の名言名句