遠水は近火を救わず


遠水は近火を救わず
- 出典:『韓非子』説林上(ウィキソース「韓非子/說林上」参照)
- 解釈:遠くにいくら水があっても、近くの火事を消すことはできない。遠方のものでは急ぎの役に立たないことの喩え。
- 韓非子 … 二十巻五十五篇。戦国時代末期の思想家で、厳格な法治主義を唱え、信賞必罰を行うことを主張した韓非(?~前233)の著作を中心に、のちの法家一派の論を加えたもの。法による富国強兵と君主権の確立が説かれている。ウィキペディア【韓非子】参照。
魯穆公使衆公子或宦於晉、或宦於荊。
魯の穆公、衆公子をして或いは晋に宦し、或いは荊に宦せしむ。
- 宦 … 仕官。
犁鉏曰、假人於越而救溺子、越人雖善遊、子必不生矣。失火而取水於海、海水雖多、火必不滅矣。遠水不救近火也。
犁鉏曰く、人を越より仮りて溺子を救わんとすれば、越人善く遊ぐと雖も、子は必ず生きざらん。火を失して水を海より取らば、海水多しと雖も、火は必ず滅えざらん。遠水は近火を救わざればなり。
今晉與荊雖強、而齊近。魯患其不救乎。
今、晋と荊とは強しと雖も、而も斉は近し。魯の患其れ救われざらんか、と。
- 患 … 心配。
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