楚辞 九歌第二 (二)雲中君
浴蘭湯兮沐芳 華采衣兮若英
蘭湯に浴し芳に沐す。華采の衣は英の若し。
靈連蜷兮既留 爛昭昭兮未央。
霊は連蜷として既に留まり、爛として昭昭として未だ央きず。
蹇將憺兮壽宮 與日月兮齊光。
蹇、将に寿宮に憺んぜんとして、日月と光を斉しくす。
龍駕兮帝服 聊翱遊兮周章。
竜駕して帝服し、聊く翱遊して周章す。
靈皇皇兮既降 猋遠舉兮雲中。
霊は皇皇として既に降れど、猋ち遠く雲中に挙がる。
覽兾州兮有餘 横四海兮焉窮。
冀州を覧て余り有り、四海に横たわって焉ぞ窮まらん。
思夫君兮太息 極勞心兮。
夫の君を思いて太息し、労心を極めて(ちゅうちゅう)たり。
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(十一)礼魂 |
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