楚辞 九歌第二 (一)東皇太一
吉日兮辰良 穆將愉兮上皇
吉日の辰も良し。穆みて将に上皇を愉ませんとす。
- ウィキソース「九歌」参照。
- 東皇太一 … 最高神。
撫長劔兮玉珥 璆鏘鳴兮琳琅
長剣の玉珥を撫すれば、璆鏘と琳琅鳴る。
- 玉珥 … 玉の飾りのある柄頭。
瑶席兮玉瑱 盍將把兮瓊芳
瑶の席に玉の瑱、瓊芳を盍せ将ち把り、
蕙肴蒸兮蘭藉 奠桂酒兮椒漿
蕙肴を蒸め蘭を藉き、桂酒と椒漿とを奠う。
揚枹兮拊皷 疏緩節兮安歌
枹を揚げて鼓を拊ち、節を疏緩にして安かに歌う。
- 疏 … 底本では「䟽」に作るが、改めた。「䟽」は「疏」の異体字。
陳竽瑟兮浩倡
竽瑟を陳ねて浩倡す。
- 竽 … 底本では「竿」に作るが、誤字なので改めた。
靈偃蹇兮姣服 芳菲菲兮滿堂
霊偃蹇として姣服し、芳菲菲として堂に満つ。
五音紛兮繁會 君欣欣兮樂康
五音紛として繁会すれば、君欣欣として楽康す。
九歌第二 | |
(一)東皇太一 | (二)雲中君 |
(三)湘君 | (四)湘夫人 |
(五)大司命 | (六)少司命 |
(七)東君 | (八)河伯 |
(九)山鬼 | (十)国殤 |
(十一)礼魂 |
楚辞目次 | |
九歌第二 | 卜居第六 |
漁父第七 | 惜誓第十一 |
招隠士第十二 |