楚辞(抄)
『楚辞』について
戦国時代末、楚の国の屈原および、その弟子や後人の辞を集めた歌謡集。初めに前漢の劉向が『楚辞』(十六巻)を編纂し、さらに後漢の王逸が注釈を施し、自作の「九思」を加えて『楚辞章句』(十七巻)を編纂した。形式の特色の一つとして句の中に「兮」という字が用いられており、これは語調を整えるための助辞である。ウィキペディア【楚辞】参照。
屈原について
前340?~前278?。戦国時代、楚の政治家・詩人。名は平、原は字。楚の王族。懐王に信任され、三閭大夫として活躍。斉と同盟を結んで秦に対抗することを主張したが、讒言によって追放され、汨羅(湖南省)に身を投じた。ウィキペディア【屈原】参照。
凡例
- 〔北宋〕洪興祖『楚辞補注』(『四部叢刊 初篇集部』所収)を底本とし、諸本で対校して、その校異を注記した。
- 原文は原則として正字体、書き下し文は新字体・現代仮名遣いとした。
楚辞目次 | |
九歌第二 | 卜居第六 |
漁父第七 | 惜誓第十一 |
招隠士第十二 |
『楚辞』の故事名言
参考文献
- 〔国内〕
- 星川清孝『楚辞』(新釈漢文大系 34)明治書院、1970年
- 原田種成『文選(文章篇)上』(新釈漢文大系 82)明治書院、1994年
- 『漢文大系(二十二)楚辭・近思録』冨山房、1916年
- 『楚辭』(國譯漢文大成 文学部 第一卷)國民文庫刊行會、1956年
- 浅見絅斎『楚辭國字解』(漢籍國字解全書 第十七卷)早稻田大學出版部、1911年
- 塚本哲三編『古文眞寶・楚辭』(有朋堂文庫漢文叢書)有朋堂、1928年
- 黒須重彦『楚辞』(中国の古典 20)学習研究社、1982年
- 〔国外〕
- 王力『诗经韵读 楚辞韵读』中华书局、2014年
- 『楚辭章句 王逸章句』藝文印書館、1967年
- 〔宋〕朱熹『楚辭集注』上海古籍出版社、1979年
- 湯炳正/李大明/李誠/熊良智注『楚辭今注』(中國古典文學叢書)上海古籍出版社、1996年
- 〔宋〕洪興祖撰『楚辭補注』(中國古典文學基本叢書)中華書局、1983年