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虎兕柙より出で、亀玉櫝中に毀れなば、是れ誰の過ちぞ

虎兕こじこうよりで、ぎょくとくちゅうやぶれなば、たれあやまちぞ
  • 出典:『論語』季氏第十六1(ウィキソース「論語/季氏第十六」参照)
  • 解釈:虎と野牛がおりから逃げ出し、亀の甲とぎょくなどの宝物が箱の中でこわれていたとしたら、いったい誰の過失であろうか。それは、おりや宝物箱の管理を任された者の責任である。そん氏が属国のせんを攻めようとしたとき、その家臣だった冉有ぜんゆうと子路を孔子が責めた言葉。すなわち季孫氏の補佐役である冉有と子路に責任であるということ。
  • 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
危而不持、顚而不扶、則將焉用彼相矣。且爾言過矣。虎兕出於柙、龜玉毀於櫝中、是誰之過與
あやうくしてせず、くつがえりてたすけずんば、すなわいずくんぞしょうもちいん。なんじげんあやまてり。虎兕こじこうよりで、ぎょくとくちゅうやぶれなば、たれあやまちぞ。
  • 危而不持 … 足元が危ないときに支えようとしない。
  • 顚而不扶 … 転倒しても助け起こそうとしない。
  • 相 … 補佐役。
  • 虎兕 … 虎と野牛。
  • 柙 … おり
  • 亀玉 … 亀の甲とぎょく。貴重品の喩え。
  • 櫝 … 箱。
  • 詳しい注釈と現代語訳については「季氏第十六1」参照。
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た行 な行 は行
ま行 や行 ら行・わ
論語の名言名句