贈盧五旧居(李頎)
贈盧五舊居
盧五が旧居に贈る
盧五が旧居に贈る
物在人亡無見期
物在れども人亡くして見期無し
- 物 … 器物。
- 見期 … 会う機会。
閒庭繫馬不勝悲
間庭に馬を繫いで悲しみに勝えず
- 間庭 … 静かな庭。
窗前綠竹生空地
窓前に緑竹 空地に生じ
- 空地 … 踏む人もない空地。
門外靑山似舊時
門外の青山 旧時に似たり
- 似 … 『全唐詩』では「如」に作る。
- 旧時 … むかし。在りし日。
悵望秋天鳴墜葉
悵望すれば秋天 墜葉鳴り
- 悵望 … 悲しみ嘆きつつ眺める。
- 秋天 … 秋の空。
- 墜葉 … 落葉。
巑岏枯柳宿寒鴟
巑岏たる枯柳 寒鴟宿る
- 巑岏 … 高くごつごつした山。ここでは柳の枯木の高く立っている形容。
- 寒鴟 … こごえそうな姿をしたふくろう。
憶君淚落東流水
君を憶うて涙は落つ 東流の水
- 東流水 … 東へ流れ去る水。死者が再び帰ってこないことを喩えている。
歲歲花開知為誰
歳歳花開くも 知んぬ誰が為ぞ
- 歳歳 … 来る年ごと。劉廷芝の「白頭を悲しむ翁に代る」に「年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず」(年年歳歳花相似、歳歳年年人不同)とある。ウィキソース「代悲白頭吟」参照。
- 知 … 「知んぬ」と読み、「いったい~かしら」の意味となる。
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