送魏万之京(李頎)
送魏萬之京
魏万の京に之くを送る
魏万の京に之くを送る
朝聞遊子唱離歌
朝に聞く 遊子の離歌を唱うを
- 朝 … あさ。
- 遊子 … 旅人。ここでは魏万を指す。
- 離歌 … 別れの歌。
昨夜微霜初渡河
昨夜 微霜 初めて河を渡れり
- 微霜 … 薄い霜。
- 渡河 … 霜が黄河の北から南へ広がる。すなわち冬が南へしだいに及んでいくことをいう。
鴻雁不堪愁裏聽
鴻雁 愁裏に聴くに堪えず
- 鴻雁 … 雁のこと。ここでは雁の鳴き声。
- 愁裏 … 旅愁のわびしい思い。
雲山況是客中過
雲山 況んや是れ客中に過ぐるをや
- 雲山 … 雲のかかっている高い山。
- 況 … まして~はなおさらである。
- 客中 … 旅の道すがら。
關城樹色催寒近
関城の樹色 寒を催して近く
- 関城 … 関所となっている町。
- 樹色 … 木々の色。
- 樹 … 底本では「曙」に作るが『全唐詩』に従った。『全唐詩』には「一作曙」と注する。
- 催寒近 … 寒さをせきたてるかのように、近くにせまって見える。
御苑砧聲向晩多
御苑の砧声 晩に向って多からん
- 御苑 … 長安の御苑。
- 砧声 … 冬着を作るための、布を打つ砧の音。晩秋の風物。
莫見長安行樂處
見ること莫かれ 長安行楽の処
- 見 … 底本では「是」に作るが『全唐詩』に従った。
- 行楽処 … 遊び歩く場所。
空令歳月易蹉跎
空しく歳月をして蹉跎たり易からしめん
- 蹉跎 … つまづく。貴重な時間を空費すること。
テキスト
- 『箋註唐詩選』巻五(『漢文大系 第二巻』、冨山房、1910年)※底本
- 『全唐詩』巻一百三十四(排印本、中華書局、1960年)
こちらもオススメ!
| 歴代詩選 | |
| 古代 | 前漢 |
| 後漢 | 魏 |
| 晋 | 南北朝 |
| 初唐 | 盛唐 |
| 中唐 | 晩唐 |
| 北宋 | 南宋 |
| 金 | 元 |
| 明 | 清 |
| 唐詩選 | |
| 巻一 五言古詩 | 巻二 七言古詩 |
| 巻三 五言律詩 | 巻四 五言排律 |
| 巻五 七言律詩 | 巻六 五言絶句 |
| 巻七 七言絶句 | |
| 詩人別 | ||
| あ行 | か行 | さ行 |
| た行 | は行 | ま行 |
| や行 | ら行 | |