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題璿公山池(李頎)

題璿公山池
璿公(せんこう)の山(さん)池(ち)に題(だい)す
李(り)頎(き)
  • 七言律詩。岑・林・心・深・尋(下平声侵韻)。
  • ウィキソース「題璿公山池」参照。
  • 璿公 … 僧侶であるが、人物については不詳。公は、敬称。王維の「璿上人に謁(えっ)す」詩と同一人物か。ウィキソース「謁璿上人」(『全唐詩』巻一百二十五)参照。
  • 山池 … 山や池。
  • 李頎 … 690~751?。盛唐の詩人。本籍は趙州(ちょうしゅう)(河北省趙県)の人。開元二十三年(735)、進士に及第。新郷県(河南省新郷市)の尉となったが、官を辞し、神仙を慕って隠棲生活を送ったという。ウィキペディア【李頎】参照。
遠公遁跡廬山岑
遠公(えんこう)遁跡(とんせき)す 廬(ろ)山(ざん)の岑(みね)
  • 遠公 … 東晋の高僧慧(え)遠(おん)(334~416)のこと。廬山の東林寺に住み、白蓮社を組織し、念仏を修行した。ウィキペディア【慧遠 (東晋)】参照。ここでは璿公を指す。
  • 遁跡 … 隠遁すること。
  • 遁 … 『全唐詩』では「遯」に作る。同義語。
  • 廬山 … 山の名。江西省九江市の南方にある。白居易等が住んだ。ウィキペディア【廬山】参照。
  • 岑 … 山の峰。
開士幽居祇樹林
開(かい)士(し)幽居(ゆうきょ)す 祇(ぎ)樹(じゅ)の林(はやし)
  • 開士 … 菩薩のこと。
  • 士 … 『全唐詩』には「一作山」と注する。
  • 幽居 … 俗世間を離れて静かに暮らすこと。
  • 祇樹林 … 祇園精舎の林。璿公の寺の林を指す。
片石孤雲窺色相
片石(へんせき)孤(こ)雲(うん) 色相(しきそう)を窺(うかが)い
  • 片石 … 一片の石。
  • 孤雲 … ひときれの雲。
  • 雲 … 『全唐詩』では「峯」に作る。
  • 色相 … 仏教で、見ることのできる形や姿。
清池皓月照禪心
清(せい)池(ち)皓月(こうげつ) 禅心(ぜんしん)を照(て)らす
  • 清池 … 清らかな池。
  • 皓月 … 白く輝く月。
  • 皓 … 『全唐詩』には「一作白」と注する。
  • 禅心 … 悟道三昧の境地に入っている心。
指揮如意天花落
如(にょ)意(い)を指揮(しき)すれば天(てん)花(げ)落(お)ち
  • 如意 … 僧が持つ法具。先の曲がった形をした棒。
  • 指揮 … ふるう。
  • 天花 … 天上の花。
坐臥閒房春草深
間房(かんぼう)に坐臥(ざが)すれば春(しゅん)草(そう)深(ふか)し
  • 間房 … 静かな部屋。
  • 坐臥 … 寝起きする。
此外俗塵都不染
此(こ)の外(ほか) 俗塵(ぞくじん) 都(す)べて染(そ)めず
  • 此外 … このあたり。
  • 俗塵 … 世俗の汚れ。
唯餘玄度得相尋
唯(た)だ玄(げん)度(ど)を余(あま)して相(あい)尋(たず)ぬるを得(え)しむ
  • 唯余 … ただ~だけは別だ。
  • 玄度 … 東晋の許(きょ)詢(じゅん)の字(あざな)。高僧支(し)遁(とん)と交わり、山水を歩き回ったという。ここでは作者自身をなぞらえている。ウィキペディア【許詢】(中文)参照。
  • 得相尋 … 訪問させてもらうことが出来る。
テキスト
  • 『箋註唐詩選』巻五(『漢文大系 第二巻』、冨山房、1910年)※底本
  • 『全唐詩』巻一百三十四(排印本、中華書局、1960年)
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