太公望
太公望
- 史記 … 前漢の司馬遷がまとめた歴史書。二十四史の一つ。事実を年代順に書き並べる編年体と違い、人物の伝記を中心とする紀伝体で編纂されている。本紀十二巻、表十巻、書八巻、世家三十巻、列伝七十巻の全百三十巻。ウィキペディア【史記】参照。
呂尚蓋嘗窮困、年老矣、以漁釣、奸周西伯。西伯將出獵、卜之。曰、所獲非龍、非彲、非虎、非羆、所獲霸王之輔。
呂尚は、蓋し嘗て窮困し、年老いたり。漁釣を以て周の西伯に奸む。西伯将に出でて猟せんとし、之を卜す。曰く、獲る所は、竜に非ず、彲に非ず、虎に非ず、羆に非ず、獲る所は、覇王の輔なり、と。
- 漁釣 … 魚釣り。
- 西伯 … 文王。
- 奸 … 「干」に同じ。求む。
- 卜 … うらなう。
- 彲 … みずち。想像上の動物。黄色い竜。または、角のない竜。
- 羆 … ひぐま。
- 輔 … 補佐。
於是周西伯獵。果遇太公於渭之陽。與語大説曰、自吾先君太公曰、當有聖人適周。周以興。子眞是邪。吾太公望子久矣。故號之曰太公望。載與俱歸、立爲師。
是に於いて周の西伯猟す。果たして太公に渭の陽に遇う。与に語りて大いに説び、曰く、吾が先君太公より曰く、当に聖人有りて周に適くべし。周以て興らん、と。子は真に是れならんか。吾が太公、子を望むこと久し、と。故に之を号して太公望と曰う。載せて与に俱に帰り、立てて師と為す。
- 渭之陽 … 渭水の北岸。陽は川の北側。また、山の南側。
- 説 … 「悦」と同じ。
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