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喪家の狗

喪家そうかいぬ
  • 出典:『孔子家語けご』困誓
  • 解釈:喪中の家で、餌を与えられず元気のなくなった犬。転じて、やつれて元気のない人。
孔子適鄭、與弟子相失、獨立東郭門外。或人謂子貢曰、東門外有一人焉。其長九尺有六寸、河目隆顙、其頭似堯、其頸似皋繇、其肩似子産。然自腰以下不及禹者三寸、纍然如喪家之狗。
こうていかんとし、弟子ていしあいうしない、ひと東郭門外とうかくもんがいつ。或人あるひと子貢しこういていわく、東門外とうもんがい一人いちにんり。たけ九尺きゅうせきゆう六寸りくすん河目かもくにして隆顙りゅうそうこうべぎょうくび皐繇こうようかた子産しさんたり。しかれどもこしより以下いかおよばざること三寸さんすん纍然るいぜんとして喪家そうかいぬのごとし、と。
  • 鄭 … 春秋戦国時代、今の河南省新鄭県一帯にあった国。
  • 相失 … はぐれる。
  • 東郭門外 … 城郭の東門の外。
  • 河目 … まぶたが平らで、目が深くくぼんでいる。聖賢の相とされている。
  • 隆顙 … 高い額。「顙」はひたい。
  • 皐繇 … 伝説上の賢人で帝舜の臣。法律・刑罰を制定した。皐陶。
  • 子産 … 春秋時代、鄭の宰相。
  • 禹 … 夏の開祖とされる伝説上の聖王。黄河の洪水をおさめたといわれる。舜から帝位を譲られた。
  • 纍然 … 落胆して疲れ切った様子。
子貢以告。孔子欣然而歎曰、形狀末也。如喪家之狗、然乎哉、然乎哉。
子貢しこうもっぐ。こう欣然きんぜんとしてたんじていわく、形状けいじょういまだし。喪家そうかいぬのごとしは、しからんかな、しからんかな、と。
  • 欣然 … 喜ぶ様子。
  • 形状 … 姿かたち。
  • 然らんかな … その通り。
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