目耕
目耕
- 出典:『世説新語補』言語下(国書データベース「世説新語補」参照)
- 解釈:読書して学問に励むこと。目で紙田(書物)を耕すことから。
- 世説新語 … 三巻。南北朝時代、宋の劉義慶(403~444)の編。後漢末から東晋末にいたる知識人の逸話を収録したもの。ウィキペディア【世説新語】参照。
- 世説新語補 … 二十巻。『世説新語』に明の王世貞が刪定し、張文柱が校注を加えたもの。和刻本がある。
王韶之少、家貧而好學。嘗三日絶糧、執卷不輟。家人誚之曰、困窮若此、何不耕。王徐答曰、我常目耕耳。
王韶之少きとき、家貧しきも学を好む。嘗て三日糧を絶つも、巻を執りて輟めず。家人之を誚めて曰く、困窮此くの若し、何ぞ耕さざる、と。王徐ろに答えて曰く、我常に目耕するのみ、と。
- 王韶之 … 380~435。晋の歴史家。ウィキペディア【王韶之】参照。
- 糧 … 食べ物。食糧。
- 巻 … 書物。
- 輟 … やめる。
- 家人 … 家族。
- 誚 … せめる。とがめる。
- 耕 … 耕作する。
- 徐 … 穏やかに。静かに。ゆっくりと。
- 目耕 … 目で紙田(書物)を耕す。
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