奉和聖製従蓬萊向興慶閣道中留春雨中春望之作応制(李憕)
奉和聖製従蓬萊向興慶閣道中留春雨中春望之作応制
聖製「蓬萊従り興慶に向う閣道中の留春にて、雨中春望の作」に和し奉る 応制
聖製「蓬萊従り興慶に向う閣道中の留春にて、雨中春望の作」に和し奉る 応制
別館春還淑氣催
別館 春還って淑気催す
- 別館 … 別邸。興慶宮を指す。
- 淑気 … 春のめでたい空気。
三宮路轉鳳皇臺
三宮 路は転ず鳳皇台
- 三宮 … ここでは蓬萊宮内の三つの宮殿を指すものと思われる。異説あり。
- 鳳皇台 … 詳細は不明。
雲飛北闕輕陰散
雲飛んで北闕軽陰散じ
- 北闕 … 北の宮門。
- 軽陰 … うっすらとしたかげり。
雨歇南山積翠來
雨歇んで南山積翠来る
- 南山 … 終南山。
- 積翠 … 山の木々の葉が積み重なって見えることの形容。
御柳遙隨天仗發
御柳は遥かに天仗に随って発し
- 御柳 … 宮城をめぐる堀に沿って植えられた柳。
- 天仗 … 天子の行幸を護衛する儀仗。
林花不待曉風開
林花は暁風を待たずして開く
- 林花 … ここでは御苑の林の花。
- 暁風 … 明け方に吹く風。「晩風」に作るテキストもある。則天武后が上苑に遊ぼうとして、「暁風の吹くを待つなかれ」と命じたら、夜の明ける前に花がすべて咲いたという伝説をふまえる。
已知聖澤深無限
已に知る 聖沢深くして限り無きを
- 聖沢 … 天子の恩沢。
更喜年芳入睿才
更に喜ぶ 年芳の睿才に入るを
- 年芳 … 春の花。
- 睿才 … すぐれた才能。ここでは天子の文才をいう。
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