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山行(杜牧)

山行
山行さんこう
ぼく
  • 〔テキスト〕 『三体詩』、『全唐詩』巻五百二十四、他
  • 七言絶句。斜・家・花(平声麻韻)。
  • ウィキソース「山行 (杜牧)」参照。
  • 山行 … 山歩き。
  • 杜牧 … 803~853。晩唐の詩人。けいちょうばんねん陝西せんせい省西安市)の人。あざなぼく。号は樊川はんせん。杜甫(ろうだい)に対し、しょうと称される。詩文集『樊川はんせん文集』がある。ウィキペディア【杜牧】参照。
遠上寒山石徑斜
とお寒山かんざんのぼれば 石径せっけいななめなり
  • 寒山 … 秋から冬にかけての、さむざむとした山。
  • 石径 … 石の多い小道。
  • 斜 … 傾斜がある。
白雲生處有人家
白雲はくうん しょうずるところ じん
  • 白雲 … 俗世間を離れた境地を表現している。
  • 生処 … 湧き上がってくるところ。
  • 人家 … 人のすみ
停車坐愛楓林晩
くるまとどめて そぞろにあいす 楓林ふうりんくれ
  • 車 … 牛車または馬車を指す。
  • 坐 … 「そぞろに」と読み、「何とはなしに」「何となく」と訳す。
  • 愛 … 鑑賞する。
  • 楓林 … カエデの林。紅葉林。
  • 晩 … 夕暮れ。
霜葉紅於二月花
霜葉そうようがつはなよりもくれないなり
  • 霜葉 … 霜にうたれて紅葉した葉。
  • 於 … 「A~於B」の形で「AはBより(も)~(なり)」と読み、「AはBよりも~だ」と訳す。比較の対象を示す。ちなみにこの句から「こう」がかえでの別称となった。
  • 二月花 … 陰暦二月。桃の花を指す。
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