>   唐詩選   >   巻一 五言古詩   >   西山(常建)

西山(常建)

西山西山せいざん
常建じょうけん     
  • 五言古詩。際・勢・麗・繼・霽・閉・厲・蔽・曳・袂(去声霽韻)。
一身爲輕舟
一身いっしん 軽舟けいしゅう
落日西山際
落日らくじつ 西山せいざんさい
常隨去帆影
つね去帆きょはんかげしたが
遠接長天勢
とお長天ちょうてんいきおいせっ
  • 長天 … 広い空。
物象歸餘清
物象ぶっしょう 余清よせい
  • 物象 … 万物の姿。
  • 余清 … すがすがしさの影響。
林巒分夕麗
林巒りんらん 夕麗せきれいわか
  • 林巒 … 林や山の峰。
  • 夕麗 … 夕焼けの美しさ。
亭亭碧流暗
亭亭ていていとして碧流へきりゅうくら
  • 亭亭 … はるかに遠いさま。
日入孤霞繼
りて孤霞こか
  • 孤霞 … ひとひらの夕焼け雲。
洲渚遠陰映
洲渚しゅうしょ とお陰映いんえい
  • 洲渚 … 川の中洲やなぎさ。『全唐詩』では「渚日」に作る。
  • 陰映 … かげったり光ったりすること。
湖雲尚明霽
湖雲こうん 明霽めいせい
  • 明霽 … 明るくくっきり輝いている。
林昏楚色來
はやしくらくして楚色そしょくきた
  • 楚色 … 楚の国の気配。
岸遠荊門閉
きしとおくして荊門けいもん
  • 荊門 … 荊門山。湖北省宜都県の西北、揚子江の南岸にある。
至夜轉清迥
いたりてうた清迥せいけい
  • 清迥 … 遠く澄みわたること。迥は遠と同じ。
蕭蕭北風厲
蕭蕭しょうしょうとして北風ほくふうはげ
  • 蕭蕭 … 風がものさびしく吹くようす。
沙邊雁鷺泊
沙辺さへん 雁鷺がんろはく
宿處蒹葭蔽
宿処しゅくしょ 蒹葭けんかおお
  • 宿処 … 舟の停泊する場所。
  • 蒹葭 … あしのまだ生長しきっていないもの。
圓月逗前浦
円月えんげつ 前浦ぜんぽとどまり
  • 前浦 … 目の前の入り江。
孤琴又搖曳
孤琴こきん 揺曳ようえい
  • 揺曳 … 尾を引くようにしてゆらゆらと揺れ動くこと。
冷然夜遂深
冷然れいぜんとしてついふか
  • 冷然 … ひんやり。『全唐詩』では「泠然」に作る。「泠然」だと「さわやかですがすがしい」との意になる。
白露沾人袂
白露はくろ ひとたもとうるお
唐詩選
巻一 五言古詩 巻二 七言古詩
巻三 五言律詩 巻四 五言排律
巻五 七言律詩 巻六 五言絶句
巻七 七言絶句 巻八 七言絶句
漢詩 詩人別
あ行 か行 さ行
た行 は行 ま行
や行 ら行