桃李もの言わざれど下自ずから蹊を成す
桃李もの言わざれど下自ずから蹊を成す
- 出典:『史記』李将軍列伝・賛(ウィキソース「史記/卷109」参照)
- 解釈:桃や李は何も言わないが、実がおいしいので人が集まり、その下には自然に道ができる。りっぱな人のもとにも自然と人が慕い集まることの喩え。「蹊」は、小道の意。
- 史記 … 前漢の司馬遷がまとめた歴史書。二十四史の一つ。事実を年代順に書き並べる編年体と違い、人物の伝記を中心とする紀伝体で編纂されている。本紀十二巻、表十巻、書八巻、世家三十巻、列伝七十巻の全百三十巻。ウィキペディア【史記】参照。
余睹李將軍悛悛如鄙人、口不能道辭。及死之日、天下知與不知、皆爲盡哀。彼其忠實心誠信於士大夫也。諺曰、桃李不言、下自成蹊。
余、李将軍を睹るに悛悛として鄙人の如く、口、道辞すること能わず。死するの日に及び、天下、知ると知らざると、皆為に哀しみを尽くす。彼の其の忠実の心誠に士大夫に信ぜらるるなり。諺に曰く、桃李言わざれども、下自ずから蹊を成す、と。
- 李将軍 … 前漢の武将、李広。?~前119。ウィキペディア【李広】参照。
- 睹 … 見る。
- 悛悛 … 慎重で重厚な様子。
- 鄙人 … いなか者。
- 道辞 … 言葉を言う。
- 誠 … 確かに。
- 蹊 … 小道。
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