綸言汗のごとし
綸言汗のごとし
- 出典:『礼記』緇衣、『漢書』劉向伝
- 解釈:天子の言葉は、一度口から出れば取り消せないことのたとえ。「綸言」は天子の言葉。この故事成語は『礼記』が出典の「綸言」と『漢書』が出典の「汗のごとし」とが合わされて出来たものと思われる。
〔礼記、緇衣〕
子曰、王言如絲、其出如綸。
子曰、王言如絲、其出如綸。
子曰く、王の言糸のごとく、其の出づるや綸のごとし。
- 綸 … 絹糸十本をより合わせた組みひも。
〔漢書、劉向伝〕
詩云、我心匪石、不可轉也。言守善篤也。易曰、渙汗其大號。言號令如汗、汗出而不反者也。
詩云、我心匪石、不可轉也。言守善篤也。易曰、渙汗其大號。言號令如汗、汗出而不反者也。
詩に云く、「我が心は石に匪ず、転ずべからず」と。言うこころは善を守ること篤きなり。易に云く、「渙するときは其の大号を汗にす」と。言うこころは号令は汗のごとくにして、汗は出でて反らざる者なり。
- 詩 … 『詩経』國風、邶風、柏舟。
- 易 … 『易経』渙卦。
- 渙 … 水が流れ広がるように、周囲に大号令を出すこと。
こちらもオススメ!
あ行 | か行 | さ行 |
た行 | な行 | は行 |
ま行 | や行 | ら行・わ |