明鏡止水
明鏡止水
- 出典:『荘子』徳充符(ウィキソース「莊子/德充符」参照)
- 解釈:心に何のわだかまりもなく、澄みきって静かに落ちついている状態。「明鏡」は、一点のくもりもない鏡。「止水」は、とどまって流れない静かな水面。「止水に鑑みる」とも。
- 荘子 … 十巻三十三篇。戦国時代の思想書。内篇は荘周、外篇・雑篇は後学の著作と考えられている。成立年代不詳。『老子』の思想を継承し、道家思想を発展させたもので、内篇の中の逍遥遊・斉物論の二篇が最も重要である。『南華真経』とも。ウィキペディア【荘子 (書物)】参照。
仲尼曰、人莫鑒於流水而鑒於止水。唯止能止衆止。
仲尼曰く、人は流水に鑑みること莫くして止水に鑑みる。唯だ止のみ能く衆止を止む、と。
- 仲尼 … 孔子の字。
- 止水 … 静止した水。
- 唯止能止衆止 … 静止している水だけが、すべてのものを静止した状態にしておける。静止した水のみが、いろいろな物の姿をそのままに映すことができる。「衆止」は、多くの静止した状態の物。
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