言は忠を思う
言は忠を思う
- 出典:『論語』季氏第十六10(ウィキソース「論語/季氏第十六」参照)
- 解釈:言葉は、誠実でありたいと思う。君子に九つの思うべきことがあり、その中の一つ。
- 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
孔子曰、君子有九思。視思明、聽思聰、色思溫、貌思恭、言思忠、事思敬、疑思問、忿思難、見得思義。
孔子曰く、君子に九思有り。視るには明を思い、聴くには聡を思い、色は温を思い、貌は恭を思い、言は忠を思い、事は敬を思い、疑いには問うを思い、忿りには難を思い、得るを見ては義を思う。
- 君子 … 徳の高い立派な人。人格者。反対は小人。
- 九思 … 九つの思うこと。
- 明 … はっきりと見る。見逃さないようにと考える。
- 聡 … はっきりと聞く。聞き漏らさないようにと考える。
- 色 … 顔色。顔つき。表情。
- 温 … 温和。穏やか。
- 貌 … 容貌。態度。振る舞い。
- 恭 … 恭しい。慎み深く、礼儀正しい。
- 言 … 言葉。
- 忠 … 真心。誠実。
- 事 … 行動。仕事。
- 敬 … 慎重。つつしむ。
- 疑 … 疑問。疑わしいこと。
- 問 … 問いただす。質問する。
- 忿 … 怒り。腹を立てる。
- 難 … 後から起こる災難。後難。
- 得 … 利得。利益。
- 義 … 道義に適うかどうか。正しいものかどうか。
- 詳しい注釈と現代語訳については「季氏第十六10」参照。
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