>   故事名言   >   や行   >   善く室に居る。始め有るに曰く、苟か合まる。少しく有るに曰く……

善く室に居る。始め有るに曰く、苟か合まる。少しく有るに曰く、苟か完し。富んに有るに曰く、苟か美し

しつる。はじるにいわく、いささあつまる。すこしくるにいわく、いささまったし。さかんにるにいわく、いささ
  • 出典:『論語』子路第十三8(ウィキソース「論語/子路第十三」参照)
  • 解釈:彼はよく家を治めている。初めわずかばかりの家財が備わったときには、どうにか間に合ったと言い、少し家財が増えると、どうやらこれで十分だと言い、家財がたくさん揃ったときは、まあ何とか立派になったと言った。足ることを知る衛の公子けいの生活態度を孔子が褒めた言葉。
  • 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子謂衞公子荊。善居室。始有曰、苟合矣。少有曰、苟完矣。富有曰、苟美矣
えいこうけいう。しつる。はじるにいわく、いささあつまる。すこしくるにいわく、いささまったし。さかんにるにいわく、いささし。
  • 衛 … 周代の諸侯国。殷が滅びたあと、周の武王が弟のこうしゅくを封じた。現在の河北省と河南省にまたがった地域にあった。ウィキペディア【】参照。
  • 公子荊 … 衛の公子で大夫。詳細は不明。
  • 謂 … 批評する。
  • 居室 … 家を治めること。「室」は、家。
  • 有 … 家財があること。
  • 苟 … ここでは「いささか」と読み、「まあどうにか」と訳す。
  • 合 … 集まる。間に合う。
  • 完 … 完備する。揃う。
  • 美 … 立派になる。
  • 詳しい注釈と現代語訳については「子路第十三8」参照。
あ行 か行 さ行
た行 な行 は行
ま行 や行 ら行・わ
論語の名言名句