吾爾に隠すこと無し
吾爾に隠すこと無し
- 出典:『論語』述而第七23(ウィキソース「論語/述而第七」参照)
- 解釈:私はお前たちに何も隠し立てなどはしない。弟子たちが、孔子が何か自分たちの知らない深遠なるものを持っているのではないか、と考えていることを察して言った言葉。
- 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子曰、二三子以我爲隱乎。吾無隱乎爾。吾無行而不與二三子者。是丘也。
子曰く、二三子、我を以て隠せりと為すか。吾爾に隠すこと無し。吾は行うとして二三子と与にせざる者無し。是れ丘なり。
- 二三子 … 弟子たちに呼びかける言葉。お前たち。諸君。
- 「以~為…乎」 … 「~をもって…となすか」と読む。「~が…すると思うか」と訳す。
- 吾無隠乎爾 … 私はお前たちに何も隠し立てなどはしない。「爾」は「汝」に同じ。また荻生徂徠は「乎爾」を「のみ」と読み、句末を強勢する助辞とした(『論語徴』)。
- 「無~不…」 … 「~として…せざるなし」と読む。「どんな~でも…しないものはない」と訳す。
- 不与 … 「与」は「共」に同じ。(行動を)ともにしない。
- 者 … ここでは「行い」を指す。
- 丘 … 孔子の名。
- 詳しい注釈と現代語訳については「述而第七23」参照。
こちらもオススメ!
あ行 | か行 | さ行 |
た行 | な行 | は行 |
ま行 | や行 | ら行・わ |
論語の名言名句 |