三年飛ばず鳴かず
三年飛ばず鳴かず
- 出典:『十八史略』巻一・春秋戦国・楚(国立国会図書館デジタルコレクション「十八史畧 一」参照)、『史記』楚世家、『史記』滑稽伝
- 解釈:やがて世に出て活躍する時が来るのをじっと待っていること。
- 十八史略 … 七巻。元の曾先之撰。『史記』から『新五代史』までの十七の正史に、宋代の史書を加えて十八史とし、その概要を編年体でまとめたもの。史料的価値はほとんどないが、我が国では初学者のための入門書として広く読まれており、特に江戸時代には『論語』『唐詩選』とともに、初学者の必読書とされた。ウィキペディア【十八史略】参照。
〔十八史略、春秋戦国、楚〕
歴穆王至莊王。即位三年不出令、日夜爲樂。令國中、敢諫者死。
歴穆王至莊王。即位三年不出令、日夜爲樂。令國中、敢諫者死。
穆王を歴て荘王に至る。位に即いて三年令を出さず、日夜楽しみを為す。国中に令す、敢えて諫むる者は死せん、と。
- 荘王 … 春秋時代の楚の君主。
- 死せん … 死刑に処する。
伍擧曰、有鳥在阜。三年不蜚不鳴。是何鳥也。王曰、三年不飛、飛將衝天。三年不鳴、鳴將驚人。
伍挙曰く、鳥有り阜に在り。三年蜚ばず鳴かず。是れ何の鳥ぞや、と。王曰く、三年飛ばず、飛ばば将に天を衝かんとす。三年鳴かず、鳴かば将に人を驚かさんとす、と。
- 伍挙 … 荘王の臣。
- 阜 … 丘。
- 蜚 … 飛に同じ。
蘇從亦入諫。王乃左執從手、右抽刀、以斷鐘鼓之懸。明日聽政、任伍擧・蘇從。國人大悦。又得孫叔敖爲相、遂霸諸侯。
蘇従も亦た入って諫む。王乃ち左に従の手を執り、右に刀を抽いて、以て鐘鼓の懸を断つ。明日、政を聴き、伍挙・蘇従に任ず。国人大いに悦ぶ。又孫叔敖を得て相と為し、遂に諸侯に覇たり。
- 蘇従 … 荘王の臣。
- 鐘鼓之懸 … 鐘と太鼓をつるした紐。
- 孫叔敖 … 楚の荘王の大臣。
こちらもオススメ!
あ行 | か行 | さ行 |
た行 | な行 | は行 |
ま行 | や行 | ら行・わ |
論語の名言名句 |