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門前雀羅を張る

門前もんぜんじゃく
  • 出典:白居易「寓意詩五首 其二」(『白氏文集』巻二、『全唐詩』巻四百二十五、ウィキソース「白氏文集/卷002」「寓意詩五首」参照)
  • 解釈:門前にすずめを捕らえる網を張ることができる。訪問客がなく、さびれているさま。「雀羅」は、雀を捕らえる網。「門外雀羅を設くべし」とも。
  • 白居易 … 772~846。中唐の詩人。あざなは楽天、号は香山居士。貞元十六年(800)、進士に及第。翰林学士、左拾遺などを歴任後、江州(江西省九江)司馬に左遷された。のち中央に復帰し、最後は刑部尚書の肩書で退官した。詩風は平易を第一とした。詩文集『はくもんじゅう』は平安時代に我が国へ伝えられ、日本文学に多大な影響を与えた。ウィキペディア【白居易】参照。
……親戚不得別、
……親戚しんせきわかるるをず、
  • 不得別 … 別れを惜しむ暇もない。ここでは作者が遠方へ左遷されることが決まった後の状況を指している。
吞聲泣路旁、
こえんでぼうく、
  • 吞声 … 泣き声の出るのをぐっと抑える。
  • 路旁 … 「路傍」に同じ。道のほとり。道ばた。
賓客亦已散、
賓客ひんかくすでさんじ、
  • 賓客 … 客。客人。
  • 散 … いなくなる。
門前雀羅張。……
門前もんぜんじゃくる。……
  • 門前 … (作者の邸宅の)門の前。
  • 雀羅 … 雀を捕らえる網。
  • 門前雀羅張 … 『史記』きゅうてい列伝の賛に「始め翟公てきこう、廷尉と為るや、賓客ひんかく門につ。廃せらるるに及べば、門外雀羅を設く可し」(始翟公爲廷尉、賓客闐門。及廢、門外可設雀羅)とあるのに基づく。ウィキソース「史記/卷120」参照。
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