寿ければ辱多し
寿ければ辱多し
- 出典:『荘子』天地(ウィキソース「莊子/天地」参照)
- 解釈:長生きをすると、それだけ恥を受けることが多い。命長ければ恥多し。
- 荘子 … 十巻三十三篇。戦国時代の思想書。内篇は荘周、外篇・雑篇は後学の著作と考えられている。成立年代不詳。『老子』の思想を継承し、道家思想を発展させたもので、内篇の中の逍遥遊・斉物論の二篇が最も重要である。『南華真経』とも。ウィキペディア【荘子 (書物)】参照。
堯觀乎華。華封人曰、嘻、聖人。請祝聖人、使聖人壽。堯曰、辭。使聖人富。堯曰、辭。使聖人多男子。堯曰、辭。
堯、華に観ぶ。華の封人曰く、嘻、聖人なり。請う、聖人を祝し、聖人をして寿からしめん、と。堯曰く、辞す、と。聖人をして富ましめん、と。堯曰く、辞す、と。聖人をして男子多からしめん、と。堯曰く、辞す、と。
- 堯 … 古代の伝説上の聖天子。五帝のひとり。
- 華 … 地名。
- 封人 … 国境を守る人。
- 嘻 … ああ。感嘆した声をあらわす擬声語。
封人曰、壽富多男子、人之所欲也。女獨不欲何邪。
封人曰く、寿と富と男子多きとは、人の欲する所なり。女独り欲せざるとは何ぞや、と。
堯曰、多男子則多懼、富則多事、壽則多辱。是三者非所以養德也。故辭。
堯曰く、男子多ければ則ち懼れ多く、富めば則ち事多く、寿ければ則ち辱多し。是の三者は徳を養う所以に非ざるなり。故に辞す、と。
- 懼 … 心配。
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