益者三楽、損者三楽
益者三楽、損者三楽
- 出典:『論語』季氏第十六5(ウィキソース「論語/季氏第十六」参照)
- 解釈:人には有益な楽しみが三種類あり、また有害な楽しみも三種類ある。有益な楽しみとは、礼儀と音楽をほどよく行うこと、人の善行を褒め、みんなに話すこと、賢い友人が多いことであり、有害な楽しみとは、わがまま勝手に贅沢をすること、怠惰で遊びほうけること、酒色に耽ることをいう。「益」は、有益。「損」は、有害。身の損失となること。
- 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
孔子曰、益者三樂、損者三樂。樂節禮樂、樂道人之善、樂多賢友益矣。樂驕樂、樂佚遊、樂宴樂損矣。
孔子曰く、益者三楽、損者三楽あり。礼楽を節するを楽しみ、人の善を道うを楽しみ、賢友多きを楽しむは益なり。驕楽を楽しみ、佚遊を楽しみ、宴楽を楽しむは損なり。
- 益者三楽 … 有益な楽しみが三つ。「楽」は、古くから「ゴウ」と読み慣わしてきた。近年は「ラク」と読むことも多い。なお、「ガク」と読めば「音楽」の意になる。
- 損者三楽 … 身の損失を受ける楽しみが三つ。
- 節礼楽 … 礼儀と音楽をほどよく行うこと。
- 道人之善 … 人の善行を褒め、みんなに話すこと。「道」は、言う。
- 多賢友 … 賢い友人が多いこと。
- 驕楽 … わがまま勝手に贅沢をすること。
- 佚遊 … 怠惰で遊びほうけること。
- 宴楽 … 酒色に耽ること。
- 詳しい注釈と現代語訳については「季氏第十六5」参照。
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