中行を得て之に与せずんば、必ずや狂狷か。狂者は進みて取り、狷者は為さざる所有るなり
中行を得て之に与せずんば、必ずや狂狷か。狂者は進みて取り、狷者は為さざる所有るなり
- 出典:『論語』子路第十三21(ウィキソース「論語/子路第十三」参照)
- 解釈:中庸の徳を備えた人を見つけて行動を共にすることができないときは、せめて狂者か狷者と行動を共にするしかない。狂者は積極的に行動するし、狷者は節度を守って悪いことは絶対しないという潔癖なところがある。「狂者」は、志は極めて高いが、行動が伴わない人。「狷者」は、偏屈であるが、堅く志を守る人。
- 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子曰、不得中行而與之、必也狂狷乎。狂者進取、狷者有所不爲也。
子曰く、中行を得て之に与せずんば、必ずや狂狷か。狂者は進みて取り、狷者は為さざる所有るなり。
- 中行 … 中庸の徳を備えた人。中庸の道をふみ行う人。「行」は、道の意。
- 与之 … 中行の人と行動を共にする。
- 必也 … 「かならずや」と読む。必ず。きっと。やむなく。
- 狂狷 … 狂者と狷者。
- 狂者 … 志は極めて高いが、行動が伴わない人。「気が狂った人」という意味ではない。
- 進取 … 積極的に行動する。積極的に善の道を追求する。
- 狷者 … 偏屈であるが、堅く志を守る人。意地っ張りで潔癖な気質。一刻者。
- 有所不為 … 悪いことは絶対しないという潔癖なところがある。
- 詳しい注釈と現代語訳については「子路第十三21」参照。
こちらもオススメ!
あ行 | か行 | さ行 |
た行 | な行 | は行 |
ま行 | や行 | ら行・わ |
論語の名言名句 |