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子夜呉歌(李白)

子夜呉歌子夜呉歌しやごか
はく     
  • 五言古詩。聲・情・征(平声庚韻)。
  • 『全唐詩』巻165所収。ウィキソース「子夜呉歌/秋歌」参照。
  • 子夜呉歌 … 歌曲の題名。東晋の世、子夜という女性が歌を作って歌っていた。その曲調は哀調を帯びたもので呉の地に流行した。のちに後人によっていくつも替え歌が作られた。李白の時代には「子夜呉歌」の旋律が残っていなかったので、この詩は替え歌ではなく、「子夜呉歌」の情緒に基づいて作られた作品。『全唐詩』では「子夜呉歌四首 其三(秋歌)」に作り、題下に「一作子夜四時歌」との注がある。
  • 李白 … 701~762。盛唐の詩人。あざなは太白。杜甫と並び称される大詩人で「詩仙」といわれている。ウィキペディア【李白】参照。
長安一片月
ちょうあん 一片いっぺんつき
  • 長安 … 唐の都。現在の陝西省西安市。当時、人口100万を超える大都市であった。ウィキペディア【長安】参照。
  • 一片月 … 一個の月。なお、「一面の月光」という解釈もある。
萬戸擣衣聲
万戸ばんこ ころもつのこえ
  • 万戸 … 多くの家。
  • 擣衣声 … 布をきぬたで打つ音。
秋風吹不盡
しゅうふう いてきず
  • 吹不尽 … いつまでも吹きやまぬこと。
總是玉關情
べてれ ぎょくかんじょう
  • 総是 … これらはすべて~である。「べて」とは、一片の月、きぬたの音、秋風を指す。
  • 玉関 … 玉門関。甘粛かんしゅく敦煌とんこうの西にあった。ウィキペディア【玉門関】参照。
  • 情 … (玉門関の辺りに遠征している)夫を思う妻の心。
何日平胡虜
いずれのか りょたいらげ
  • 何日 … いつになったら~か。
  • 胡虜 … きょうを指す。「虜」は、ののしるときの言葉。のち、北方の異民族の総称。
良人罷遠征
りょうじん 遠征えんせいめん
  • 良人 … 妻の夫への呼称。
  • 遠征 … きょうとの戦いを指す。
  • 罷 … 遠征をやめて帰ってくること。
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