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薊丘覧古(陳子昂)

薊丘覧古
薊(けい)丘(きゅう)覧(らん)古(こ)
陳(ちん)子(す)昂(ごう)
  • ウィキソース「薊丘覽古贈盧居士藏用七首/燕昭王」参照。
  • 詩題 … 『全唐詩』では「薊丘覧古、盧(ろ)居士(こじ)蔵用(ぞうよう)に贈る」(薊丘覧古贈盧居士蔵用)七首連作の第二首に作り、「燕の昭王」との小題がある。
  • 薊丘 … 地名。今の北京市徳勝門の西北。祖詠の「望薊門」にいう薊門(けいもん)に同じ。古代の燕の都。
  • 覧古 … 旧跡を訪れて昔を思うこと。
  • 陳子昂 … 661~702。初唐の詩人。梓(し)州(しゅう)射洪(しゃこう)(四川省遂寧(すいねい)市射洪県)の人。字(あざな)は伯玉。文明元年(684)、進士に及第。麟台正字(宮中の蔵書の校勘の職)、右拾遺などを歴任した。彼の作品は、六朝中期以来の華美な詩風を脱し、李白・杜甫などのいわゆる盛唐詩人の先駆者といわれる。『陳伯玉文集』十巻がある。ウィキペディア【陳子昂】参照。
南登碣石館
南(みなみ)のかた碣石(けっせき)館(かん)に登(のぼ)り
  • 碣石館 … 幽州の薊県の西三十里、燕の昭王が築いた碣石宮の跡。当時の有名な学者鄒衍(すうえん)を住まわせ師事した。
  • 館 … 『全唐詩』では「坂」に作り、「一作館」と注する。
遙望黄金臺
遥(はる)かに黄金台(おうごんだい)を望(のぞ)む
  • 黄金台 … 燕の昭王が築いた台。台上に千金を置いて天下の賢者を招いた。招賢台とも。
丘陵盡喬木
丘陵(きゅうりょう) 尽(ことごと)く喬(きょう)木(ぼく)
  • 喬木 … 高い木。
昭王安在哉
昭王(しょうおう) 安(いず)くに在(あ)りや
  • 昭王 … ?~前279。燕の王(在位前311~前279)。名は平。王噌(かい)の子。ウィキペディア【昭王 (燕)】参照。
  • 安在哉 … 今どこにおられるのか。「安」は「いずくに」と読み、「どこに」と訳す。場所を問う疑問の意を表す。
霸圖悵已矣
覇図(はと) 悵(ちょう)として已(や)んぬるかな
  • 覇図 … 覇者となろうとする策略。
  • 悵 … うらむ。いたむ。
  • 已矣 … 「やんぬるかな」と読む。今となっては、どうにも仕方がない。もうおしまいだ。
驅馬復歸來
馬(うま)を駆(か)って復(ま)た帰(かえ)り来(きた)る
  • 復 … ここでは「そして」程度の軽い意味。
詩型・韻字
  • 五言古詩。
  • 臺・哉・來(上平声灰韻)。
テキスト
  • 『箋註唐詩選』巻一(『漢文大系 第二巻』、冨山房、1910年)※底本
  • 『全唐詩』巻八十三(排印本、中華書局、1960年)
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