>   漢詩   >   唐詩選   >   巻三 五律   >   晩次楽郷県(陳子昂)

晩次楽郷県(陳子昂)

晩次楽郷県
ばん楽郷県らくきょうけんやど
ちんごう
  • 五言律詩。征・城・平・鳴(平声庚韻)。
  • 楽郷県 … 今の湖北省松滋県。(諸説あり)
  • 次 … 「やどる」と読む。宿泊する。
  • 陳子昂 … 661~702。初唐の詩人。しゅう射洪しゃこう(四川省遂寧すいねい市射洪県)の人。あざなは伯玉。『陳伯玉文集』十巻がある。ウィキペディア【陳子昂】参照。
故郷杳無際
きょう ようとしてはて
  • 杳 … はるかに遠く。
日暮且孤征
にち しばらく孤征こせい
  • 孤征 … ひとり旅を行く。
川原迷舊國
川原せんげん 旧国きゅうこくまよ
  • 川原 … 川をはさんで広がる平原。
  • 旧国 … 古き楚の国。
道路入邊城
どう 辺城へんじょう
  • 辺城 … ここでは辺鄙な田舎の町。楽郷県を指す。
野戍荒烟斷
野戍やじゅ 荒煙こうえん
  • 野戍 … 平野の中に設けられたとりで。
  • 荒煙 … ものさびしく立ちのぼる煙。
深山古木平
深山しんざん ぼくたいらかなり
  • 平 … 平らかに遠くまで続いている。
如何此時恨
如何いかんぞ ときうら
  • 恨 … ここでは切ない旅愁。
噭噭夜猿鳴
噭噭きょうきょうとしてえん
  • 噭噭 … 猿の鳴き声。
  • 夜猿 … 夜、鳴く猿。
歴代詩選
古代 前漢
後漢
南北朝
初唐 盛唐
中唐 晩唐
北宋 南宋
唐詩選
巻一 五言古詩 巻二 七言古詩
巻三 五言律詩 巻四 五言排律
巻五 七言律詩 巻六 五言絶句
巻七 七言絶句
詩人別
あ行 か行 さ行
た行 は行 ま行
や行 ら行