和を以て貴しと為す
和を以て貴しと為す
- 出典:『礼記』儒行(ウィキソース「禮記/儒行」参照)
- 解釈:人と互いに仲睦まじく、親しみ合うことが最も貴いことである。何事も調和することが重要である。「和」は、調和。協調。和合。聖徳太子の制定した「十七条憲法」の第一条として有名。
- 礼記 … 四十九編。儒教の経書の一つ。礼についての多くの説を集録したもの。五経の一つ。十三経の一つ。ウィキペディア【礼記】参照。
儒有博學而不窮、篤行而不倦、幽居而不淫、上通而不困、禮之以和爲貴、忠信之美、優游之法、慕賢而容衆、毀方而瓦合。其寬裕有如此者。
儒に、博く学びて窮まらず、篤く行いて倦まず、幽居して淫せず、上通じて困しまず、礼は之れ和を以て貴しと為し、忠信を之れ美とし、優游を之れ法とし、賢を慕いて衆を容れ、方を毀りて瓦合する有り。其の寬裕此くの如き者有り。
- 儒 … 儒者。
- 上通而不困 … 高官に任じられても困らない。
- 優游 … ゆったりとしているさま。
- 賢 … 賢者。
- 衆 … 民衆。
- 方 … 方正。ここでは、性格が円満でなく、角ばって人と折り合わないこと。圭角。
- 瓦合 … 民衆に迎合する。「瓦」は、凡俗の衆人の意。ここでは、人々と和合すること。
- 寬裕 … 心が広くゆるやか。度量が大きく、よく人を容れる。
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