尾を塗中に曳く
尾を塗中に曳く
- 出典:『荘子』秋水(ウィキソース「莊子/秋水」参照)
- 解釈:亀は死んで占いに使われて尊ばれるよりは、生きている亀として泥の中で尾を引いているほうがよい。「塗」は、泥。高位高官になって束縛されるよりは、貧しくても自由に暮らすほうがよい。
- 荘子 … 十巻三十三篇。戦国時代の思想書。内篇は荘周、外篇・雑篇は後学の著作と考えられている。成立年代不詳。『老子』の思想を継承し、道家思想を発展させたもので、内篇の中の逍遥遊・斉物論の二篇が最も重要である。『南華真経』とも。ウィキペディア【荘子 (書物)】参照。
莊子持竿不顧。曰、吾聞、楚有神龜、死已三千歳矣。王巾笥而藏之廟堂之上。此龜者寧其死爲留骨而貴乎、寧其生而曳尾於塗中乎。
荘子竿を持して顧みず。曰く、吾聞く、楚に神亀有り、死して已に三千歳なり。王、巾笥して之を廟堂の上に蔵すと。此の亀なる者は、寧ろ其れ死して骨を留めて貴ばるるを為さんか、寧ろ其れ生きて尾を塗中に曳かんか、と。
- 神亀 … 卜に用いる亀。
- 巾笥 … 布で包み箱に入れて大切にしまっておくこと。
二大夫曰、寧生而曳尾塗中。莊子曰、往矣。吾將曳尾於塗中。
二大夫曰く、寧ろ生きて尾を塗中に曳かん、と。荘子曰く、往け。吾将に尾を塗中に曳かんとす、と。
こちらもオススメ!
あ行 | か行 | さ行 |
た行 | な行 | は行 |
ま行 | や行 | ら行・わ |
論語の名言名句 |