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錦を衣て郷に還る

にしききょうかえ
  • 出典:『梁書』りゅう慶遠けいえん伝(ウィキソース「梁書/卷09」参照)、『梁書』りゅうりん伝(ウィキソース「梁書/卷40」参照)、『南史』柳慶遠伝(ウィキソース「南史/卷38」参照)、『南史』劉之遴伝(ウィキソース「南史/卷50」参照)
  • 解釈:他郷で出世して故郷に帰る。故郷へ錦を飾る。きんを着て故郷に帰る。
  • 梁書 … 歴史書。五十六巻。南北朝時代、梁の正史。唐のようれんが父の姚察の遺志を引き継き、唐の太宗の勅命によって編纂したもの。二十四史の一つ。ウィキペディア【梁書】参照。
  • 南史 … 歴史書。唐の李延寿編。本紀十巻、列伝七十巻の全八十巻。南北朝時代の南朝、宋・斉・梁・陳の四王朝の正史を編纂し直したもの。二十四史の一つ。ウィキペディア【南史】参照。
〔梁書、劉之遴伝〕
高祖謂曰、卿母年德並高。故令卿衣錦還郷、盡榮養之理。
こういていわく、けいははは、年徳ねんとくならびにたかし。ゆえけいをしてにしききょうかえり、栄養えいようくさしめん、と。
  • 高祖 … 梁の武帝、蕭衍しょうえん。在位502~549年。ウィキペディア【蕭衍】参照。
  • 卿 … 君主が身分のある臣下に呼びかける言葉。
  • 年徳 … 年齢と徳望。
  • 錦 … 金糸や色糸を織りこんだ美しい模様の絹織物。高位高官が身につける着物。
  • 栄養 … 親に美服・おいしい食事を進めて孝養をつくすこと。
〔南史、柳慶遠伝〕
出爲雍州刺史、加都督。帝餞於新亭、謂曰、卿衣錦還郷。朕無西顧憂矣。
でてようしゅう刺史ししり、とくくわう。てい新亭しんていおくり、いていわく、けいにしききょうかえる。ちん西せいうれし、と。
  • 雍州 … 現在の陝西省・甘粛省および青海省の一部にあたる。ウィキペディア【雍州】参照。
  • 刺史 … 長官。
  • 都督 … 軍司令官。
  • 帝 … 梁の武帝を指す。
  • 西顧憂 … 西方に対する心配。
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論語の名言名句