南船北馬
南船北馬
- 出典:『淮南子』斉俗訓(ウィキソース「淮南子/齊俗訓」参照)
- 解釈:各地をあちこち忙しく旅行すること。各地を忙しく駆け回ること。南方の地は川が多いので船で旅行し、北方の地は山野が多いので馬で旅行したことからいう。
なお、出典では「旅行する」というような意味ではなく、「適材適所」とほぼ同じような意味となっている。
- 淮南子 … 前漢時代の思想書。二十一巻。漢の劉安(前179~前122)編。道家思想を基本に、諸家の思想や学説が総合的に記述されている。ウィキペディア【淮南子】参照。
胡人便於馬、越人便於舟。
胡人は馬に便に、越人は舟に便なり。
- 胡人 … 北方の異民族。
- 便於馬 … 馬を乗りこなす。馬に乗り慣れている。
- 越人 … 南方の異民族。
- 便於舟 … 舟に乗り慣れている。
異形殊類、易事而悖、失處而賤、得勢而貴。
形を異にし類を殊にするもの、事を易うれば而ち悖り、処を失えば而ち賤しく、勢いを得れば而ち貴し。
- 易事而悖 … 仕事などを替えれば失敗する。
- 失処而賤 … 適所を失えば卑しめられる。
- 得勢而貴 … うまく適合して勢いに乗れば尊重される。
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