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苟くも仁に志せば、悪しきこと無きなり

いやしくもじんこころざせば、しきこときなり
  • 出典:『論語』里仁第四4(ウィキソース「論語/里仁第四」参照)
  • 解釈:もし少しでも仁を目指して努力していれば、悪事を行う心配はない。「苟」は、「まことに」と読み、「本当に」と訳す説もある。
  • 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子曰、苟志於仁矣、無惡也
いわく、いやしくもじんこころざせば、しきこときなり。
  • 苟 … 「いやしくも」と読み、「もしも」「かりに」「かりそめにも」「もし少しでも」と訳す。順接の仮定条件の意を示す。また「まことに」と読み、「ほんとうに」と訳す説もある。
  • 志於仁 … 仁に志す。仁の道を目標にして努力すること。
  • 無悪 … 悪事は無くなる。伊藤仁斎は「にくまるることなし」と読み、「人から憎悪されない」と解釈している(論語古義)。
  • 宮崎市定は「いやしくも仁に志さば、にくむなきなり」と訓読し、「いったん修養しようと決心した以上、人を毛嫌いしてはならぬ」と訳している(『論語の新研究』196頁)。
  • 詳しい注釈と現代語訳については「里仁第四4」参照。
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