>   故事成語   >   あ行   >   一簞の食、一瓢の飲

一簞の食、一瓢の飲

一簞いったんいっぴょういん
  • 出典:『論語』雍也第六9(ウィキソース「論語/雍也第六」参照)
  • 解釈:粗末な食事。転じて、清貧に甘んじて生活することの喩え。「簞」は、竹製の食器。わりご。「食」は、めし。「瓢」は、ひさごを半分に割って作ったお椀。「飲」は、飲み物。汁。
  • 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子曰、賢哉回也。一簞食一瓢飮。在陋巷。人不堪其憂。回也不改其樂。賢哉回也。
いわく、けんなるかなかいや。一簞いったんいっぴょういん陋巷ろうこうり。ひとうれいにえず。かいたのしみをあらためず。けんなるかなかいや。
  • 賢哉回也 … えらいものだよ、回は。
  • 回 … 孔子の第一の弟子。顔回。
  • 一簞食 … わりご一杯のめし。粗末な食事のこと。「一」は、一杯。「簞」は、竹製の食器。わりご。「食」は、めし。「し」と読む。
  • 一瓢飲 … ひさご一杯の飲み物。「瓢」は、ひさごを半分に割って作ったお椀。「飲」は、飲み物。汁。
  • 陋巷 … 狭くてむさくるしい町すじ。
  • 在 … 住んでいる。
  • 人不堪 … 普通の人は堪えられない。
  • 其憂 … そのような貧苦。
  • 不改 … 改めない。つらぬき通そうとする。
  • 其楽 … 道を学んで楽しむこと。
  • 詳しい注釈や現代語訳については「雍也第六9」参照。
あ行 か行 さ行
た行 な行 は行
ま行 や行 ら行・わ
論語の名言名句