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一字千金

一字いちじ千金せんきん
  • 出典:『史記』呂不韋伝
  • 解釈:一字で千金の値うちがあるほど、すぐれた文章または文字であること。秦の呂不韋がその著『呂氏春秋』の文章に対し、一字でも添削できた者には千金を与えようと言ったという故事から。
當是時、魏有信陵君、楚有春申君、趙有平原君、齊有孟嘗君。皆下士、喜賓客、以相傾。
ときたり、信陵君しんりょうくんり、春申君しゅんしんくんり、ちょう平原君へいげんくんり、せい孟嘗君もうしょうくんり。くだり、賓客ひんかくよろこびもっあいかたむく。
  • 信陵君 … 戦国四君のひとり。魏の昭王の子。名は無忌。三千人の食客を養ったと伝えられる。
  • 春申君 … 戦国四君のひとり。楚の大臣黄歇こうあつの封号。三千人の食客を養ったと伝えられる。
  • 平原君 … 戦国四君のひとり。趙の武霊王の子。名は勝。平原は号。食客は常に数千人に達したと伝えられる。
  • 孟嘗君 … 戦国四君のひとり。姓名は田文。数千人の食客を養っていたと伝えられる。
  • 下 … へりくだる。
呂不韋以秦之彊、羞不如、亦招致士、厚遇之。至食客三千人。
呂不韋りょふいしんつよきをもってして、かざるをじ、招致しょうちし、あつこれぐうす。食客しょっかく三千人さんぜんにんいたる。
  • 呂不韋 … 戦国時代の商人・政治家。『呂氏春秋』をつくった。
  • 食客 … 特別な技術・才能があるので、客分としてかかえられている人。
是時諸侯多辯士。如荀卿之徒、著書布天下。呂不韋乃使其客人人著所聞、集論以爲八覽、六論、十二紀、二十餘萬言。
とき諸侯しょこう弁士べんしおおし。荀卿じゅんけいごとき、しょあらわして天下てんかく。呂不韋りょふいすなわかくをして人人ひとびとところあらわさしめ、集論しゅうろんしてもっ八覧はちらん六論りくろん十二紀じゅうにき二十余万言にじゅうよまんげんつくる。
  • 荀卿 … 荀子の尊称。名は況。性悪説をとなえた。
以爲備天地萬物古今之事。號曰呂氏春秋。布咸陽市門、懸千金其上、延諸侯游士賓客、有能增損一字者予千金
以為おもえらく、天地てんち万物ばんぶつ古今ここんことそなうと。ごうして呂氏りょし春秋しゅんじゅうう。咸陽かんよう市門しもんき、千金せんきんうえけ、諸侯しょこう游士ゆうし賓客ひんかくく、一字いちじ増損ぞうそんするものらば、千金せんきんあたえん、と。
  • 咸陽 … 陝西省中部、渭水の北岸にある市。
  • 延 … 案内してひき入れる。
  • 増損 … 増やすことと減らすこと。
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