易姓革命
- 出典:【易姓】『史記』暦書(ウィキソース「史記/卷026」参照)、【革命】『易経』革卦(ウィキソース「周易/革」参照)
- 解釈:王朝が交代すること。「易姓」は、天子の姓が易わること。「革命」は、天命によって王朝が別の王朝に革められること。天命を受けて天子になった者に人徳がなくなれば、天命が革まり、別の姓の者が新しい天子に選ばれるという、中国古代の政治思想。「姓を易え命を革める」の意。
- 史記 … 前漢の司馬遷がまとめた歴史書。二十四史の一つ。事実を年代順に書き並べる編年体と違い、人物の伝記を中心とする紀伝体で編纂されている。本紀十二巻、表十巻、書八巻、世家三十巻、列伝七十巻の全百三十巻。ウィキペディア【史記】参照。
- 易経 … 周代の占いの書。五経の一つ。陰陽を組み合わせた六十四卦によって、自然と人生との変化の法則を解説している。「周易」「易」とも。ウィキペディア【易経】参照。
〔史記、暦書〕
王者易姓受命、必愼始初。改正朔、易服色、推本天元、順承厥意。
王者、姓を易え命を受くるに、必ず始初を慎む。正朔を改め、服色を易うるに、天元を推本し、厥の意を順承す。
- 王者 … 天子。
- 受命 … 天の命令を受けて天子になること。
- 始初 … はじめ。最初。
- 正朔 … 「正」は年の初め、「朔」は月の初め。転じて、暦のこと。
- 易服色 … 天子が着る服の色を改める。
- 天元 … 天体運行の法則。
- 推本 … 根源を推し窮める。
- 厥意 … 天の意。「厥」は、その。「其」の類語。
- 順承 … 従い承ける。
〔易経、革卦〕
湯武革命、順乎天而應乎人。
湯武命を革めて、天に順いて人に応ず。
- 湯武 … 殷の湯王と、周の武王。ウィキペディア【天乙】【武王 (周)】参照。
- 天 … 天道。
- 人 … 人心。
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