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燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや

えんじゃくいずくんぞ鴻鵠こうこくこころざしらんや
  • 出典:『史記』陳渉世家(ウィキソース「史記/卷048」参照)
  • 解釈:小人物には大人物の考えや志がわからないという喩え。「燕雀」は、つばめと、すずめ。「鴻鵠」は、おおとりと、くぐい。大きな鳥。
  • 史記 … 前漢の司馬遷がまとめた歴史書。二十四史の一つ。事実を年代順に書き並べる編年体と違い、人物の伝記を中心とする紀伝体で編纂されている。本紀十二巻、表十巻、書八巻、世家三十巻、列伝七十巻の全百三十巻。ウィキペディア【史記】参照。
陳渉少時、嘗與人傭耕。輟耕之壟上、悵恨久之、曰、苟富貴無相忘。
ちんしょうわかときかつひととも傭耕ようこうす。こうめてろうじょうき、ちょうこんすることこれひさしくして、いわく、ふうなりとも、あいわするることからん、と。
  • 陳渉 … 陳勝。?~前208。農民反乱の指導者。陽城(河南省方城県)の人。あざなは渉。秦に対し反乱を起こし、秦を滅亡させるきっかけとなった。ウィキペディア【陳勝】参照。
  • 傭耕 … 人に雇われて農耕する。
  • 壟上 … 小高い丘の上。
  • 悵恨 … なげきうらむ。
庸者笑而應曰、若為庸耕。何富貴也。
庸者ようしゃわらってこたえていわく、なんじ庸耕ようこうす。なんふうならんや、と。
  • 庸者 … 雇い主。
陳渉太息曰、嗟乎、燕雀安知鴻鵠之志哉
ちんしょう太息たいそくしていわく、嗟乎ああえんじゃくいずくんぞ鴻鵠こうこくこころざしらんや、と。
  • 太息 … ため息をつく。
  • 燕雀 … ツバメやスズメのような小さい鳥。転じて度量の小さい人。小人物。
  • 鴻鵠 … 大きな鳥。転じて大人物。
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論語の名言名句