羊頭を懸けて狗肉を売る
羊頭を懸けて狗肉を売る
- 〔出典〕 『無門関』第六則
- 〔解釈〕 羊の頭を看板に出し、実際には犬の肉を売る。外見と内容が違うこと、見せかけが立派でも実質がそれに伴わないことのたとえ。(Yahoo!辞書 大辞泉 【羊頭を掲げて狗肉を売る】)
無門曰、黄面瞿曇、傍若無人。壓良爲賤、懸羊頭賣狗肉。將謂、多少奇特。只如當時大衆都笑、正法眼藏、作麼生傳。設使迦葉不笑、正法眼藏又作麼生傳。若道正法眼藏有傳授、黄面老子、誑謼閭閻。若道無傳授、爲甚麼獨許迦葉。
無門曰く、黄面の瞿曇、傍若無人。良を圧して賤と為し、羊頭を懸けて狗肉を売る。将に謂えり、多少の奇特と。只だ当時大衆都て笑うが如きんば、正法眼蔵、作麼生か伝えん。設し迦葉笑わずんば、正法眼蔵又作麼生か伝えん。若し正法眼蔵に伝授有りと道わば、黄面の老子、閭閻を誑謼す。若し伝授無しと道わば、甚麼としてか独り迦葉を許す。
- 無門 … 無門慧開(1183~1260)。
- 黄面 … 黄金の顔色。
- 瞿曇 … 釈迦のこと。梵語Gautamaの音訳。
- 良 … 良民。
- 賤 … 奴隷。
- 多少 … 夥しい。
- 設使 … 仮定の接続詞。二字で「もし」と訓読する。従来は「設し~をして~せしむれば」と誤って訓読してきた。
- 迦葉 … 摩訶迦葉。釈尊の十大弟子の1人。
- 老子 … ここでは「老人」の意。すなわち釈尊をさす。
- 閭閻 … 村里の人々。
- 誑謼 … たぶらかす。