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春夜洛城聞笛(李白)

春夜洛城聞笛
しゅん らくじょうにてふえ
はく
  • 七言絶句。聲・城・情(平声庚韻)。
  • 『全唐詩』巻184所収。ウィキソース「春夜洛城聞笛」参照。
  • 洛城 … 洛陽の町。洛陽城。「城」は城壁で囲まれた町全体を指す。城市。長安を西都と呼ぶのに対し、洛陽は東都と呼ばれた。
  • 李白 … 701~762。盛唐の詩人。あざなは太白。蜀の隆昌県青蓮郷(四川省江油市青蓮鎮)の人。青蓮居士と号した。科挙を受験せず、各地を遊歴。天宝元年(742)、玄宗に召されて翰林かんりん供奉ぐぶ(天子側近の文学侍従)となった。しかし、玄宗の側近で宦官の高力士らに憎まれて都を追われ、再び放浪の生活を送った。杜甫と並び称される大詩人で「詩仙」と仰がれた。『李太白集』がある。ウィキペディア【李白】参照。
誰家玉笛暗飛聲
いえぎょくてきぞ あんこえばす
  • 誰家玉笛 … 誰の家で吹き鳴らす玉笛だろうか。「誰」は「が~ぞ」と読む。疑問の意を示す。
  • 玉笛 … ぎょくで作った笛。素晴らしい笛。立派な笛。ここでは笛の美称として用いられている。
  • 暗 … ひそかに。どこからともなく。
  • 飛声 … 笛のが飛び散って広がること。笛の音が風に乗って伝わること。
散入春風滿洛城
さんじてしゅんぷうりて らくじょう
  • 散 … 音が飛び散って。
  • 入春風 … 春風に乗って。春風に溶け込んで。春風と一つになって。
  • 春 … 『唐詩別裁集』では「東」に作る。
  • 洛城 … 洛陽の町。
  • 満 … 響き渡っている。
此夜曲中聞折柳
 曲中きょくちゅう せつりゅう
  • 此夜 … 今夜。
  • 曲中 … 聞こえてくる曲の中に。
  • 折柳 … 「折楊柳」という曲名。楽府題。別れの曲。「楊柳」は、やなぎの総称。もともと送別に際し、楊柳の枝を折って輪にし、贈る習慣があった。
何人不起故園情
何人なんぴとえんじょうおこさざらん
  • 何人不起 … 誰が起こさないだろうか、いや誰でも起こす。反語を表す。
  • 故園情 … 故郷を懐かしく思う気持ち。郷愁。望郷の念。「故園」は故郷。
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