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越中懐古(李白)

越中懷古えっちゅうかい
はく     
  • 七言絶句。帰・衣・飛(平声微韻)。
  • 『全唐詩』巻181所収。ウィキソース「越中覽古」参照。
  • 越中 … 春秋時代の越の都、会稽。今の浙江省紹興市。ウィキペディア【】参照。
  • 懐古 … 昔のことを思い出してなつかしむこと。『全唐詩』等では「覧古」に作る。「覧古」は、古跡を訪れて当時をしのぶこと。
  • 李白 … 701~762。盛唐の詩人。あざなは太白。杜甫と並び称される大詩人で「詩仙」といわれている。ウィキペディア【李白】参照。
越王句踐破呉歸
越王えつおう句践こうせん やぶってかえ
  • 句践 … ?~前465。春秋時代の越の王。勾践とも。はじめ呉王夫差に敗れ屈辱を受けたが(会稽の恥)、その後二十年臥薪嘗胆して呉を滅ぼし、会稽の恥をすすいだ。ウィキペディア【勾践】参照。
  • 句 … 『文苑英華』等では「勾」に作る。
  • 呉 … 春秋時代の国の一つ。紀元前473年、夫差ふさが越の王勾践こうせんに敗れ、滅びた。ウィキペディア【呉 (春秋)】参照。
義士還家盡錦衣
義士ぎし いえかえりて ことごときん
  • 義士 … 越王とともに戦った戦士たち。
  • 家 … 『全唐詩』では「郷」に作り、「一作家」との注がある。
  • 錦衣 … 勝利の恩賞として錦の着物を与えられる。誇らしげに故郷に帰ることのたとえ。故郷に錦を飾る。
宮女如花滿春殿
きゅうじょはなのごとく しゅん殿でん
  • 宮女 … 宮中の女性たち。宮殿の美女たち。
  • 春殿 … 春の宮殿。
只今惟有鷓鴣飛
只今ただいま しゃるのみ
  • 只今 … 今。今は。「只」は『文苑英華』では「至」に作る。
  • 惟 … ただ~だけだ。
  • 鷓鴣 … キジ科シャコ属の鳥。鳩ぐらいの大きさで、うずらに似ている。越の地方に多く生息している。えつともいう。
  • 飛 … 『分類補註李太白詩』(『四部叢刊 初篇集部』所収)では「啼」に作る。
  • 服部南郭『唐詩選国字解』には「今は野原となり、鷓鴣のとぶのみぢや、越國には鷓鴣が大分あるゆへに云ふなり」とある。『漢籍国字解全書』第10巻(国立国会図書館デジタルコレクション)参照。
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