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聞雁(韋応物)

聞雁
かり
おうぶつ
  • 五言絶句。哉・來(平声灰韻)。
  • 聞雁 … 雁の鳴く音を聞きながら、故郷を思う。
  • 韋応物 … 736~791?。中唐の詩人。長安(陝西せんせい省西安市)の人。じょしゅう(安徽省)刺史や江州(江西省)刺史等を歴任したが、最後の官が蘇州刺史だったので、韋蘇州と呼ばれた。自然を対象とした詩が多く、自然詩人といわれた。『韋江州集』十巻、『韋蘇州集』十巻がある。ウィキペディア【韋応物】参照。
故園眇何處
えん びょうとしていずれのところ
  • 故園 … ふるさと。
  • 眇 … はるかかなた。
歸思方悠哉
帰思きし まさゆうなるかな
  • 帰思 … 故郷に帰りたいと思う心。
  • 方 … 底本では「正」に作るが、諸本に従い改めた。
  • 悠 … 思う心の果てしないさま。
淮南秋雨夜
淮南わいなん しゅうよる
  • 淮南 … 淮水の南。滁州を指す。
高齋聞雁來
高斎こうさい かりきたるを
  • 高斎 … 高楼にある郡斎。郡斎は郡の太守がいる役所。
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