洛陽訪袁拾遺不遇(孟浩然)
洛陽訪袁拾遺不遇
洛陽にて袁拾遺を訪うて遇わず
洛陽にて袁拾遺を訪うて遇わず
- 〔テキスト〕 『唐詩選』巻六、『全唐詩』巻一百六十、『孟浩然集』巻四(『四部叢刊 初編集部』所収)、『孟浩然集』巻四(『四部備要 集部』所収、略称:四部備要本)、『孟浩然集』巻三(『唐五十家詩集』所収)、『孟浩然詩集』(元文四年刊、『和刻本漢詩集成 唐詩1』所収、154頁、略称:元文刊本)、『孟浩然詩集』巻上(元禄三年刊、『和刻本漢詩集成 唐詩1』所収、167頁、略称:元禄刊本)、『唐詩品彙』巻三十九、他
- 五言絶句。人・春(平声真韻)。
- ウィキソース「洛中訪袁拾遺不遇」「孟浩然集 (四部叢刊本)/卷第四」参照。
- 詩題 … 『全唐詩』『四部叢刊本』『四部備要本』『唐五十家詩集本』『元文刊本』では「洛中訪袁拾遺不遇」に作る。『元禄刊本』では「洛中訪表拾遺不遇」に作る。
- 袁拾遺 … 袁は姓。拾遺は官名。天子の過ちを諫める職。
- 孟浩然 … 689~740。盛唐の詩人。襄陽(湖北省)の人。名は浩、浩然は字。若い頃、科挙に及第できず、諸国を放浪した末、郷里の鹿門山に隠棲した。四十歳のとき、都に出て張九齢や王維らと親交を結んだが、仕官はできなかった。その後、張九齢が荊州(湖北省)の長史(地方長官の属官)に左遷されたとき、招かれて従事(輔佐官)となったが、まもなく辞任し、江南を放浪した末、郷里に帰ってまた隠棲生活に入り、一生を終えた。多く自然を歌い、王維と並び称される。「春眠暁を覚えず」で始まる「春暁」が最も有名。『孟浩然集』四巻がある。ウィキペディア【孟浩然】参照。
洛陽訪才子
洛陽に才子を訪えば
- 洛陽才子 … 「洛陽の才子」とうたわれた漢の賈誼の故事に基づく。
江嶺作流人
江嶺に流人と作れり
- 江嶺 … 揚子江・五嶺の地方。
聞説梅花早
聞く説らく 梅花早しと
- 聞説 … 「きくならく」と読む。聞くところによると。
- 聞 … 『元禄刊本』では「見」に作る。
何如此地春
何ぞ此の地の春に如かん
- 此 … 『全唐詩』では「北」に作り、「一作此」とある。『四部叢刊本』『四部備要本』『唐五十家詩集本』では「北」に作る。
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